川口士『星図詠のリーナ 2』(一迅社文庫)

 いやぁ、お姫様がガテン系にクラスチェンジするとは思わんかった。徹底的に理性と科学と技術で世の中を変えていくような方向性には『レーズスフェント興亡記』を思い出してみたり。もっともあちらはとことん引き籠もる存在が主役だけど。それと、バイプレーヤーがいちいち渋い。オルク傭兵氏が(イラストさえ見なければ)実に良い役どころでした。
 ただ、2巻続けてお姉様が良いところを攫っていったのはちょっと……まぁ、これでリーナがお姉様に匹敵する実務能力まで持ってたらそれこそチート主人公過ぎるんで仕方ないんだろうけど。まぁでも、この方も加わる次の道中が今から楽しみではある。まさかさすがに旅慣れてはおるまいな。

星図詠のリーナ (2) (一迅社文庫)

星図詠のリーナ (2) (一迅社文庫)