多崎礼『〈本の姫〉は謳う 2』(C★NOVELS FANTASIA)
上手いなぁ。話も良いし、これだけ場面と視点を切り替えながらまったく混乱せずすらすら読めるってのもすごい。セラの口調も、ここまでで想像してきた性格とのギャップが素敵だし。ただまぁ、「『スタンプ』を基盤とする技術文明」への違和感は、前巻に引き続き残ってしまった。
あと、もうちょっと刊行ペースが何とかなれば。前回のあとがきによれば既に全体が一応は書き上がってるようだし。今回も途中で何回か前巻を紐解きに戻らないとわけが分からなんだが、これだけ時系列と人間関係が絡み合ってくると、次巻を読むときはさらに大変そう。もっとも、途中で打ち切りの可能性にビクビクせずに安心して読めるだけでもありがたい限りではあるんだが。ぜひ某社とか某社とか某社にも、C★NOVELS FANTASIAを見習って欲しいものです。
- 作者: 多崎礼,山本ヤマト
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/03/01
- メディア: 新書
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遺灰を月面に、米社が新サービス開始へ 国際ニュース : AFPBB News
同社は28日、2009年末までに民間ロケットで遺灰を月面に送るため、ロケット打ち上げ会社2社と契約を結んだと発表した。
調査用ロケットの月面着陸船を使い、遺灰を入れたカプセルを月面に置くことで、ロケット打ち上げ会社と合意したという。
「2009年末までに」「民間ロケット会社が」「月に調査用の着陸船を投入する」ことが、金の絡む契約をできるくらい確実に予定されてる、ということなんだな。日本の代理店?のサイトを見る限り、新着情報として「2006年2〜3月の打ち上げ予定」が挙げられてるという惨状なんで、今いっちょ「確実」と感じがたいものもあるんだが、それでも過去4回の打ち上げ実績あり*1なんだし、それなりに目算は立ってるんだろうな。
*1:うち2機は今も軌道上にあるらしい。4機目は軌道投入失敗、1機目はView from Satelliteのリストから消えてるってことは、大気圏突入済み、かな?
スラッシュドット・ジャパン | 宇宙エレベータが直面する「揺れ」の問題
本家もこっち版タレコミも筋違いというコメントに、俺も+1モデレートしたいところ。原典に当たる根性はないんで追っかけきれないけど、考えようによっては、夢物語や概念設計から、一歩先へ進んだ議論がされはじめてる、とも言えるんだろう。