野村美月『“文学少女”見習いの、初戀。』(ファミ通文庫)
まさか心葉君に思わず突っ込み役をさせるほどの天然を、鬱陶しくならずに書けるとは、たいしたもんだわ。で、探偵役を引き継いだはいいけど、なってないな。真相には思い当たっても、それを明かすとどうなるか何も考えてない。推理能力はすごいけど人の心の動きの機微に無頓着って、これでこの子、小説家としてやっていけるのかしら。心配になってくるわ。
それにしても、見事に太ゴシックの想定筆者と意味がひっくり返るな。うん、これはやっぱり何冊目になっても見事なもんだなぁ。あとがきによると「外伝」で「あとちょこっとだけ続きます」とのことだけど、何か、続編として亀仙人的な意味でもOKな気がするわ。
- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/04/30
- メディア: 文庫
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ラノベ作家魔改造 - ウィンドバード::Recreation
これは面白い(あるいは悲しい)リスト。ここに載ってなくてうちの本棚に並んでる作家さんだと、
あたりがすぐに思いつくな。
あと、「魔改造」も中途半端で、長期シリーズとなったり、エース級の売り上げを示したり
することも叶わず、かといってそのままフェードアウトしないだけの実力はあって、結果、レーベルを渡り歩く「何でも屋」に、というのもありそうな気が。小林めぐみ、葛西伸哉、富永浩史、木村航、川崎康宏、といったあたりが該当しそう。
もう一パターン思いついた。「甘んじて魔改造を受け入れるくらいならいっそ」と移籍してしまう、というのもあるな。小林・葛西・富永・木村・川崎の各氏なんかもむしろこっちか。で、最近の例だとぱっと出てくるのが↓かな。そういやどっちも電撃文庫→一迅社だな。
*1:魔改造後の売れ行きもあんまり芳しくないような気もしないではない。
*2:移籍先で読書の時間よ、芝村くん!に魔改造されたような気もするが。