記憶に残るようなカスタマサービスへの7ステップ - The Joel on Software Translation Project

 ええ話やけど、一つだけ見落としがあるかも。ソフトウェア開発の会社であればともかく、電話会社やケーブルテレビやISPの場合、原理的に発生をゼロにすることの出来ない(ただしそのことを客に明かそうとはしない)トラブル*1ってのが一定の頻度で発生するんで、個々のインシデントのコストを下げることに血眼にならざるを得ないのよね。*2


私たちがテクニカルサポートを、ここニューヨークにいる優れた資質を持つ人に処理させるなら、そのインシデントを私たちが目にするのはおそらくその時が最後になる。だから50ドルのインシデント1回で、まるまる問題のクラスを1つ消し去ることができるのだ。
どうしたものか、電話会社やケーブルテレビやISPというのは、この方程式が理解できないらしい。彼らはテクニカルサポートを1番安いところにアウトソースし、ソースコードを1回限り修正する代りに、同じ問題に繰り返し繰り返し対処するために10ドルを繰り返し繰り返し払い続けている。安価なコールセンターには問題を解消するメカニズムがない。実際、彼らは問題を解消するインセンティブを持たないのだ。それというのも、彼らの収入は仕事が繰り返されることに依存しており、同じ質問に同じ答えを繰り返していればいいということほど、彼らにとってありがたい話はないのだ。

*1:例えばランダムに発生するハードウェア故障が典型ですな。

*2:とはいえ、この「一定の頻度」を引き下げることに注力すれば、もうちょっとはマシになると思いますけどね。