安い中国は高くつく――フィナンシャル・タイムズ(1)(フィナンシャル・タイムズ) - goo ニュース

 吹いた。まぁ、ペットフードを購入できる階層の中国人が無力な消費者かどうかは意見の分かれるところだろうがね。段ボール饅頭にいたっては関連業界の監督強化とかとは遥かに次元が異なるし。

米中二国間の対立は往々にして、屈折と皮肉に彩られているものだ。米国で今回、中国製品の安全性に対する懸念が吹き荒れるようになったきっかけは、ペットフードだった。成分表示をわざと偽装した中国製の添加物で汚染されたフードで今春、米国で何千という犬や猫が死亡したり病気になったりした。その余波が、今でも続いている。
しかし一方で中国国内では、成分表示の偽装でこれまでに何度も大勢の一般市民が病気になったり死亡したりしているのだが、そのことはほとんど注目されていない。中国では業者が、ただ単にもうけ主義のため、あるいは激烈な競争に勝ち抜くため、酒類や医薬品の成分を偽装するのは、珍しいことではなくなってしまっている。
とすると中国の無力な消費者たちは、西側で溺愛されているペットたちに感謝すべきだ。動物がひどい目に遭ったと憤る西側の圧力がなければ、中国当局は関連業界の監督強化にあれほどすばやく乗り出さなかっただろう。