米国防総省、墜落の可能性が高まったスパイ衛星の撃墜を検討 - Technobahn

 去年の中国*1よりはずいぶんと軌道が低い*2んで、その分影響は限定的だと判断したんだろうが、そういう説明が一般向けに通じると楽観するほど阿呆でもあるまい。やはり世論の反発より機密保持優先なんだろうな。*3

米国、迎撃ミサイルでスパイ衛星撃破を決定 | WIRED VISION

 こっちに詳しい説明があった。当たり前っちゃあ当たり前だが、技術面の成算はそれなりに固まってるんだな。

Carwright将官によれば、計画は、「地球の大気圏に突入する直前に」、SM-3迎撃ミサイルを衛星に向かって発射するというものだ。ミサイルがその高度で衛星に衝突すれば、宇宙に放出される破片(デブリ)の量は少量になり、衛星の破片の大半は、衝突してから10〜15時間以内に大気圏で燃え尽きると見られるという。また、衝突によって「衛星の速度が落ちる」と思われるので、「海に落下させる」ことが可能になる、とCarwright将官は付け加えた。
「大気圏に突入する直前」以前に撃破しようとすると、軌道上の他の物体へのリスクがある。さらに、大気圏に突入した後の場合は、バラバラに分解しており、作戦は困難になるという。

*1:約850〜860km

*2:約275〜279km

*3:いくらなんでも、中国がここぞとばかりに去年の実験を正当化しつつ宇宙軍拡防止条約とやらを推進するネタにし、ロシアは例によって反MDの燃料にする、ぐらいのことは予想してるだろうけど、まさか「二期目の最終年だし、怖いものはない」とか思ってないだろうな。