大阪市立科学館、「学天則」を動態復元〜80年前の「人造人間」が復活

 では「學天則」とはどんなロボットだったのか。彼が造ろうとしたのは、機械的なロボットではなく、人工的な生物の再現だった。動物の筋肉や血管を再現しようとしてゴム管と空気を用いた駆動を採用し、スムーズに動かすことを目指した。反射神経の働きなども研究したという。できあがった學天則は、ヨーロッパのオートマタに近い仕組みのロボットだった。あることは文字を書き、霊感灯を光らせ、ほほえむだけ。それは実用、労働力の代替を目指していたロボットとはまったく違ったものだった。
(中略)
 「學天則」とは、「天則」に学ぶ、という意味だ。天則とは「自然のことわり」のことだ。西村は特に共存共栄や、自然界の調和をイメージしていた。

 「ヒトガタ」を作ることが「人の進歩」に繋がる、という系統の発想っぽい感じがするな。機構のみならず思想面でも、オートマタに通じるのか。