八薙玉造『花園のエミリー―鉄球姫エミリー第三幕』(集英社スーパーダッシュ文庫)

 2巻でちょっとゆるくなったかな、今巻前半ではよもやの死人ゼロで「面会」と「話し合い」が成立するし、まさか路線変更と思ったら、とんでもない杞憂でございました。すばらしい。新展開で新キャラも出てきましたが、出てきた数に並ぶ人数が死んでますな、容赦なし。作劇のテクニックとしては、ノーフォーク公との軋轢を片づけるにあたっての上手い手だとは思うけど、ラスト一行で○○まで殺すかぁ……いやしかし、4巻は8月発売だそうで実にありがたい。このラストで間を開けられたら、本気で生殺しですよ?

「……死人に栄誉などあるものか」

花園のエミリー―鉄球姫エミリー〈第3幕〉 (集英社スーパーダッシュ文庫)

花園のエミリー―鉄球姫エミリー〈第3幕〉 (集英社スーパーダッシュ文庫)