本保智『多次元交差点と月の姫さま。』(角川スニーカー文庫)

呑気な笑顔に一発蹴り込んでやりたいが、ここでミサキを討てばお茶づけが巻き添えだ。白米に罪はない。
(中略)
箸を掴む力が残っている限り、我々はお茶づけを食べねばならぬのです!!
だから何!? 女の子を泣かせるような輩は市中引き回しの上、逆さ磔に処していいって死んだお父さんが言ってたの!

 pp.146-147で思わずほだされたかと思ったら、↑の破壊力に吹き飛ばされました。いや、良いねこれ。まったり系連作短編じゃなくなったのはちょいと残念だけど、これはこれでなかなか、良いものです。

多次元交差点と月の姫さま。 (角川スニーカー文庫)

多次元交差点と月の姫さま。 (角川スニーカー文庫)