水鏡希人『君のための物語』(電撃文庫)

 一月の新刊情報を見て積ん読の山より発掘。ぬはぁ! これは早く読めば良かった。特に第一章、読んでから口絵に戻ると、さしもの無感動性の俺ですらうるっとくるわ、これは。
 淡々とした筆致の連作短編(風)はやっぱりツボだな。それにしても、主人公は小説家志望ニート青年、第一章のヒロインはあっさり退場し第二章は痴呆寸前の老婆。よくまぁ次が出ることになったもんだ。反響はそれなりっぽいけど、売れたのかしら? 次作はタイトルを見る限りさすがに続編だったりはしないようだけど。

君のための物語 (電撃文庫)

君のための物語 (電撃文庫)