葛西伸哉『サヴァイヴド ファイブ 3』(GA文庫)

 完結。もちろん最初っから大団円ハッピーエンドになるはずもないお話ではあったけど、大変いい具合にえぐいエンディングでした。ま、次回以降にも対策のとりようのない痛恨の一撃を叩き込み、うざい司会者氏の鼻っ柱がへし折れたのでOK、ではある。主人公が最後に残るのと最後の戦いの相手があの人なのは予想のうちだが、それ以外の生存者はけっこう意表を突かれたな。
 ただやはり最後まで読んであらためて、『バトル・ロワイヤル』だなぁ。こういう筋書きで主人公に読者が共感し得るようにするなら、こういう落とし方しかないような気はするけど。