葉村哲『この広い世界にふたりぼっち〈2〉 人形カラシニコフ』(MF文庫J)

 こういう形で続けてきたか。「漂泊の神」っていうんだっけか、いつの間にやら二つ名が轟き渡ってる(p.201)ほどの存在と化してしまってるみたいだし、うっかりか弱い人の子と妙に絡んだりするよりは、こういうロードムービーでも良いかもしれんね。『二人』でいることそのものが幸福である。閉じた世界の少女と狼のお話を幸福な結末を迎えるまでは続けるってことは、いつでも終われるけど無限に続くループなのかもしれないから。
 それはさておき、p.184あたりで惚気るシロが可愛すぎる。ホント、今巻ではヒロインポジションだなぁ。ラストも可愛いこと。テーマとか物語構造とかのお話は俺の脳みそではむずかしすぎるんで、なんか「へぇー」っと思った感想にリンク。