支倉凍砂『狼と香辛料〈10〉』(電撃文庫)

 ここ何巻か、ちょっとダラダラしてきたかな、みたいな感じもしてたけど、今巻は良いね。やっぱ一冊に一回は知恵と決断でスパッと鮮やかに決まるところを見せてもらわないともの足りん。でかい話もそれはそれで悪くないけど、数ヵ月に一度かそれより間の空く刊行ペースだと、一冊一話完結の方が馴染む気がする。
 で、ラストに受け取った情報をもって、寄り道編も終了、なのかな?

「俺には多少の知恵と、経験がある。コルには冷静さと、発想力がある」
「わっちにはなにがある?」
「義務がある」「俺との旅の話を美談にして永遠に語り継ぐ義務がな」

狼と香辛料〈10〉 (電撃文庫)

狼と香辛料〈10〉 (電撃文庫)