壁井ユカコ『鳥籠荘の今日も眠たい住人たち〈6〉Blood Party!』(電撃文庫)

 なんか最終巻に来ていきなり謎と怪異風味が濃くなったような気も。ま、三年後も山田パパが着ぐるみだったんで、この人を勘定に入れれば最初っからファンタジー世界だったわけだし、それはそれでいいか。↓の感想がとってもしっくりくる。ただそれだけのこと……おとぎ話だったんだなぁ。

それは、「鳥籠荘」が、そこを必要とする人の前に現れるのだということ。だから華乃子はもう鳥籠荘に帰ろうとは思わなくなったし、キズナはやっぱり鳥籠荘に帰ってくる。どちらがよくてどちらが悪いというわけではなく、ただそれだけのこと。

 吸血鬼ばなしは……これはこれでまあええやろ。完結記念のお祭り、ということで。