鎌池和馬『とある魔術の禁書目録(インデックス)〈17〉』(電撃文庫)

 こういう展開できましたか。やはり、フラグ立てというか、関わってかつ生き残ってる人間をみんな味方にする、ってのが、上条さんの異能なのですな。それにしても、自身のアイデンティティだの闘う目的だのについて一切うじうじ悩まず、己の思うところをひたすら突き進むキャラばっかりって、考えてみればラノベとしては珍しい限りなんだ。毎巻ごとに何らかの成長をする≒一冊かけて精神的に成長したかと思ったら次巻でまた同じようなことをグダグダ悩む主人公もいいけど、そればっか読んでると、本作の爽快さが楽しくてたまらん。
 ところで、インデックスさんがストーリーの本筋に関してなんかの役に立ったのって、いったい何巻ぶりなんでしょう?