マイクル・コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』(河出文庫)

 評判に違わぬ傑作であった。が、人の心よりSF的仕掛けにより心惹かれる俺のようなタイプには、ネタバレに繋がる要素を完全に排除した感想を書く方法が思い当たらぬ。
 しかしこれ、ハッピーエンドといえばハッピーエンドなんだけど、進化の過程でどうしてロリンがこういう性質を持つに至ったのか、ロリンになんの利益があるのか、*1 ひょっとしてサイキックバンパイア? とか考えはじめると、なんか一転してホラーに思えてくるような気もしてきたり。

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)

*1:もちろん、単なる片利共生であってもかまわんのだけど。