黒史郎『交錯都市−クロスシティ−』(一迅社文庫)

 口絵最後の兄ちゃんになんか微妙に見覚えがあると思ったら、『黒水村』の3年後か。前作には微妙に「生き残りすぎ」というか手加減感を感じたけど、こうやって良い脇役として出てきてくれるとグッと印象が変わるな。
 つーか、これで次があるんならもはやホラーではないのでは? モチーフ的に思わず『黄門★じごく変』を思い出してしまったり。するってーと、優男の主人公は介三郎でガテン系の相棒は覚、妙なご先祖の伝統を受け継ぐボーイッシュかつ足手まといが蘭魔でお祈りしか能のない役立たずが水戸先生、うーん、すると残る幼なじみが阿修羅王か。微妙にはまるようなそうでないような。

と思ったら、

986 :名無し物書き@推敲中?:2009/06/22(月) 18:41:54
 ナイト→ドーン→デイの流れを汲んでそう
 次回は滅亡しかけた地球からスタート
 生き残った人間は、アカモロ研究者と、自衛隊の超軽薄なポジティブ野郎だけ

という指摘が。そーかー、ホラー系のエンターテイメントについてなんか言おうと思ったら、基礎教養としてまずロメロのゾンビを押さえておかなきゃならなんだか。

交錯都市-クロスシティ- (一迅社文庫)

交錯都市-クロスシティ- (一迅社文庫)