日下三蔵[編]『日本SF全集 1 1957〜1971』(出版芸術社)

 星新一すげぇ。もちろん俺が30年来のファンであるという贔屓目込みではあるけど、こうして同年代の他作家の作品と並べると改めて、*1 ショートショートの神様とか寓話の名手とか以前に、SF作家としてすげぇ。未来世界を書けば数十年後の読者から見てもほとんど古びず、異世界や異時代を舞台にすればそこに住むもののメンタリティは、当時および現在の日本語読書圏在住ホモ・サピエンス*2とは掛け離れてて当然。うーむ、実家に連絡してかつて集めた新潮文庫講談社文庫数十冊を箱詰めして送ってもらおうかしら。

*1:収録されてる他作家・他作品のファンに喧嘩を売るつもりはないんで、具体的な比較はせずに逃げます。

*2:「日本人読者」と書くと政治的に正しくなさそうなので。もっとも当時既に数編が英・露訳されてるんで、厳密にはそれにも配慮すべきかも。