葛西伸哉『無刃のイェーガー−無敵の少女と無力の少年−』(HJ文庫)

 ああ、やっぱりこの人、現代学園モノで、ちょっとえっちなラブコメより、殺伐とした舞台で弱い奴が知恵と勇気と根性でなんとか生き延びてくお話しのほうが向いてるよ。しかし「こいつは絶対修羅場の一番最初に痛い目にあって『切り捨てられるべき足手まとい』になる」奴とか「こいつは絶対に良いところでヘタれて弱音を吐く」奴とか、類型的でお約束過ぎて、むしろこっちのほうが原点回帰なのにはちょっと笑った。ま、普通に面白い水準作として続刊待ち、だな。

無刃のイェーガー-無敵の少女と無力の少年- (HJ文庫)

無刃のイェーガー-無敵の少女と無力の少年- (HJ文庫)