ISAS | 月地下溶岩チューブの天窓 / 宇宙科学の最前線

 月の溶岩チューブの使い道にそのアイディアがあったのか! 確かに最適の場所だ。「月を、より遠くへの探検の拠点に」という話、重力井戸の深さ的には今ひとつ損だと思ってたけど、こういう観点はなかったなぁ。

今世紀、我々は多くの地球外サンプルを手にすることになろう。そのサンプル解析の重要な目的の一つは、地球外生命あるいはその存在の手掛かりを探し出すことであろう。しかしながら、そうした(地球外生命にかかわるような)サンプルは、地球を「汚染」するのではないかと心配する声もある。一方、科学者の多くはむしろ、サンプルの地球帰還に当たって、地球大気や水、生命がサンプルを「汚染」してしまう可能性を心配する。地球帰還前に、事前に調査できるとよい。その点で、月基地は大変有効だと思う。地球外サンプルを月へいったん落として、それを回収し、月基地で解析保存するのである。