冬樹忍『おれと天使の世界創生(ユグドラシル) 3』(HJ文庫)

 相変わらず会話がエロ楽しい。ただの言葉責めとかなんの具体的描写もない伝聞とかで、なんでこんなにエロくなるのやら。
 本筋のお話し? 「世界に絶望してた魔王は、前向きな意志の光によって改心しました」まる。なに、メタな味付けを取っ払ってみれば、『たま◇なま』と基本的な構造になんの違いもない、どこにでもある普通のおとぎ話。*1 そんなものより、また次の作品で堪能できるまで、今ここにある会話芸とエロ楽しさを堪能するのじゃ。

 なお、なんか作者に↑みたいなお誘いがあるようだけど、むしろここは「一般レーベルでモロ抜きで」どこまで突き抜けられるか、という方向を極めて欲しいものである。

*1:他の人の感想を漁ってるうちに見つけた彼が世界を肯定した理由が「女の子を躾けるのが楽しかったので、世界も捨てたもんじゃないなと思うようになりました♪」としか思えなくなってしまったというフレーズがもっとも的確な気はする。