ぽかぽかした日差しにでも誘われたか、

 「運命を鑑定します」とかゆー奴がドアのベルを鳴らした。もちろんドアを開ける気なぞなく追い返したが、考えてみると、こいつや、あるいは例えば道ばたに陣取って声をかけてくる占い師など、面白い存在ではなかろうか。
 だって、「いま自分が声をかける相手が、自分の言うことを信じそうか否か」を読むことすらできないくせに、自分に「運命を鑑定する」だの「未来を占う」だのの能力があると思ってることになるわけで、まったく、アホちゃうか。
 てめえの能力の有無すら客観視できないで、人様の運命だの運勢だのを種にメシを食おうなぞ、おこがましいとは思わないかね(キリエル人の口調で)、思わないだろうなあ(だんだん弱気に)、思うてたらそんな商売せぇへんわなぁ(ホリイ隊員の声希望)。