過剰反応を加速? 個人情報保護法の改正案


 ところが実際には、多くの情報漏洩事件は過失によって発生している(表1●漏えい元・漏えいした者、内閣府国民生活局「個人情報保護の現状と施策について」(平成17年11月30日)http://www5.cao.go.jp/seikatsu/shingikai/kojin/20th/20051130kojin3-2.pdf より引用)。
 内閣府国民生活局「個人情報保護の現状と施策について」(平成17年11月30日)によれば、2005年上半期の情報漏えい894件のうち、従業者による意図的な漏洩はわずかに6件、0.7%にすぎない。これに対し、従業者の不注意による漏洩は677件で全体の75.7%と圧倒的多数を占める。
 すなわち、今回の改正案は894件の中の6件を対象としたものでしかない。
 つまり、「Antinnyが蔓延してるのにWinnyを使ってるというのは、もはや過失ではなく意図的な犯罪である」と言うことにすれば万事OKですね。