自殺は防ぐことのできる社会問題だ


 実際問題として、かなりの大企業においても、サービス残業や手当てなしの休日出勤の話は枚挙にいとまがない。社員に正当な対価を払うことなく、休養にあてるべき時間を働かせれば、確かに短期的に企業の収益は上がるだろう。だがそれは、社会全体にとって、そして長い目で見ると、日本社会の活力を削り取ることで上げた、不当な収益だと言えるのではないだろうか。
 さらに事態が悪化して、社員が過労死や自殺に追い込まれたとするなら、サービス残業に代表される労働慣行は、「金の卵を産むニワトリの腹を割く」に等しい愚行であろう。  「そんなことを言っても、目先の利益を上げないと企業は未来に向けて存続できない」という意見はあるだろう。だが、我々は、企業が未来を削ることで利益を上げようとするのを、どこまで許容すべきなのだろうか。
 はてブより。やれやれ、うちの会社の偉いさんにもぜひ読んで欲しいところだが、無理だろうなぁ。