山本弘『シュレディンガーのチョコパフェ』(ハヤカワ文庫 JA)
七パーセントのテンムー
そういえばp.345で言及されてるあの実験か、あるいはその追試だったかに関する記事を最初に読んだときは、かなり驚いた覚えがある。つーか、人間の脳味噌と意識ってのは、一筋縄どころか二筋や三筋では捉えきれない恐るべき代物だ、という感触を懐くに充分だった。
- 作者: 山本弘
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/01/01
- メディア: 文庫
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〈私〉とは、脳という作者が描写する自伝的フィクションのキャラクターってのもかなりゾクゾクくるけど、もう少し妄想を巡らすと、「記憶の整理時に『次回は上手くやれるように』というフィードバックループへデータを送るためのフィルタ」でしかない、って考えになってしまった。というか、なんでそんな位置でいちいちフィクション書いてんのよって思ったら、自然にそう思えてきた。これって、かなり嫌な考えだが、同時に、自閉症スペクトラムとか思い浮かべながら、自分と自分以外の人間の世界の受信の仕方とか考えてると、マジに思えてきて仕方なかったりもする。