成田良悟『5656!―Knights’Strange Night』(電撃文庫)

 や、素直に、面白かった。短編集と言いつつも、全体として一つの事件が舞台で、各話毎に微妙に時系列が前後したり他の話の裏話になっていたり伏線だったり、そしていつものように最後に見事にどんでんを返しつつ一つに収まるお話でした。考えてみれば、『がるぐる!』で終わったと言いつつも別に島の状況だの勢力図だのが大きく動いたり決着したわけでもなんでもないんで、まだまだ続けられるよな。というか人間関係の動きは実は今巻がいちばん大きいのかもしれん。
 それにしても近未来ロボットバトルものとか、クリーチャー執事ものとかもぜひ読んでみたいので、書きたいものを書ききるためにも、お体を大切に >作者殿。