「打ち上げ」と「発進」

 昨日のエントリで割と無意識に垂直発射型ロケットの打ち上げタワーと水平発進型宇宙機の滑走路というもの言いをしたけど、これってよく考えると座りがよろしくないな。少なくとも直交性と対称性をもって貴しとする理系脳でプログラマ気質を自認する俺としては、垂直にロケットを他動詞で「打ち上げ」、水平な宇宙機は自動詞で「発進する」という、方向が違うだけで主体を変えるような使い分けに疑問を抱かねばならん。
 これ、後者を「発進させる」と他動詞に言い換えても、微妙に違うのだよな。「打ち上げる」主体は管制官なりの地上スタッフだけど、「発進させる」主体にはどうしてもパイロットが含まれてしまう。「発進する」という名詞サ変を例えば「飛び立つ」に置き換えても同じ。うーん、この差はロケットと飛行機の身近さや技術の枯れ方、歴史の長さの差からくるんだろうな。有人で地上からの支援がなくても宇宙に出られる機体が当たり前な時代になったら、このニュアンスは変わるのだろうか。