瑞智士記『あまがみエメンタール』(一迅社文庫)

 割と短い間に立て続けに3冊読んだけど、しみじみ、野郎を書きたくないんだなぁ。で、本作は、閉じた世界で閉じた関係、一冊かけて15年かけて、落ち着くところはスタート地点。何も変わらずしみじみ非生産的、複数巻とは言わないけど、というかそれはさすがに間延びするだろうけど、もうちょっとページ数をかけてダラダラまったり本人たちにとってだけは心地よい小宇宙を描写したほうが浸れたかも。
 なお、イラストについてはイラスト自重、といわざるを得ないのが惜しい「あまがみエメンタール」に全面的に同意。シートベルト描きたかっただけじゃないのかしら。てかあのシーンでの先生って、ぶっちゃけ「便利な道具」で良いんだよな。それ以上の描写は邪魔な気がする。

あまがみエメンタール (一迅社文庫 み 3-1)

あまがみエメンタール (一迅社文庫 み 3-1)