夜空で一番明るい星は? もう金星ではありません - Technobahn

これまでに設置済みのソーラーパネルに加えて、この新しいソーラーパネルが太陽光に反射することによってISS全体の光の反射率が増大し、肉眼ではやや明るい星のようにしか見えなかったISSも、今月以降は、金星の明るさを上回り、夜空で最も明るい星となる見通しだ。

 ま、「Technobahnやから」と言ってしまったらそれまでなんだろうけど。今回増設されるS6 truss segmentって、でっかいのが全部で4つあるうちの最後の一つなんだから、*1 他のモジュールを全部度外視しても最大で面積を1.33倍にする効果しかないし、したがって反射する光量もそれだけしか増加しないよな。*2 
 で、光の量で1.33倍ってことは、えーと、5\log_{100}{1.33}≒0.3等級変わるわけか。金星の最大の明るさが-4.7等級、*3 ISSが、ググってでてくるページによっていろんな数字があるけど、その中でも明るめの数字が最大-3〜-4等級、*4 JAXAのページでは0〜-1.5等級、*5 松浦晋也氏によると1〜0等級、*6 というあたり。0.3等級のアップで金星の明るさを上回るには、ちょいと苦しいんじゃなかろうか。
 ま、そもそもそれ以前に、月(満月で-12.7等級)とイリジウムフレア(-9等級)を完全に忘れてるあたり、真面目に突っ込んでどうする、という気がしないでもないんですが。

*1:ファイル:ISS configuration jun-2007 en.svg - Wikipedia

*2:もちろん他のモジュールを含めて正確に反射断面積を計算すればさらに減るだろうし、そもそも太陽電池って太陽光を吸収して電気に変えるのが仕事なんだから、他のモジュールより反射率は低いはずだ。

*3:等級 (天文) - Wikipedia

*4:最大 -3〜-4等級

*5:国際宇宙ステーションを肉眼で見よう

*6:国際宇宙ステーションを見てみよう/マカロニアンモナイト