菅沼誠也『タイム・スコップ!』(一迅社文庫)

 著者紹介が……きっちり作者買いした俺は「好事家」かい……反論できんけど。で、本文。もちろん誉め言葉だけど、なかなかにひどい話だ。オチがちゃんと史実に沿って理にかなってるとか、ヒロインが本文282ページ中110ページにわたって不在とか、その間の代役のほうがよっぽど一般的ヒロイン像にはまってるとか。
 この調子で、今どき珍しくなってきたバカSFの道を突っ走って欲しい。『ストップ☆まりかちゃん!』でも連想したけど、古めのパロディネタの使い方も含めて、火浦功の後継を託せるかもしれん。*1 願わくは、執筆ペースだけは見習わないでいただきたいところですが。

タイム・スコップ! (一迅社文庫 す 2-1)

タイム・スコップ! (一迅社文庫 す 2-1)

*1:というか、スコップを使って時間移動ってネタの『みのりちゃん』の第二話とのあまりにタイミングよすぎる被りっぷり、どういう天の配剤かと思うわ。