人の深読みに便乗

 あんまり深く考えずになるほど題名も「マロングラッセ事件(仮)」からこれに変わるわけだとか書いちゃった人としては、深読み合戦は楽しくてしょうがないです。深読みは無理でも、脳みそに小人さんを召喚するぐらいならできるかな?

なぜタイトルがモンブランから栗きんとんに変更されたのか、である。
マロングラッセが不適当でも、製法からすると初期の仮題だったモンブランでもいいはずだ。マロングラッセと対比するにも洋菓子同士のほうがしっくりくる。

これは漢字をひらいた理由に着目すればあっさり片が付く。
そう、おせちの栗きんとんを意識しているのだ。
つまり、秋期事件を冬期に引きずるよ、という意味が込められたものなのである。だからモンブランでは用が足りないのだ。
そして秋の和菓子の栗金飩は栗を潰すが、おせちの栗金団は栗を潰さない

 えーと、モンブランってのはっと、カップケーキ型のスポンジ生地やメレンゲ、タルト生地などで作った土台の上に生クリームをホイップし、それを螺旋状に包むように絞り出された栗のクリームをあしらうものか。なるほど、クリームにまでしてしまうのね。うーん、クリームにまでなってしかも上に乗るだけ、てな状態にまで跡形もなくそうとすると、青春ミステリーの枠を越えそうなので自重した、とか。
 で、おせちの栗金団と掛けた含意は……薩摩芋に包まれて甘くなる、いや、甘みの出所は甘露煮にするかららしいから、甘くなって甘い芋に包まれる、か。つまり「ジョーは狼には甘い」「ジョーは芋」とゆーことで(それはひどい >俺)。