アラン・ディーン・フォスター『スター・トレック』(角川文庫)

 用語の統一には『スタートレック エンサイクロペディア ニューエディション』(Dai-X出版)を参照……宇宙艦隊の艦艇については……故・斎藤伯好氏が小説シリーズの翻訳に使っていらっしゃった“航宙艦”という表現を引用させていただきましたというあとがきにまず感動。で、説明不足で駆け足な映画へのよいフォローでありました。チェコフが転送室までダッシュとかの余計なお遊びもないし。あの歩いてた青年がジョージ兄さんだという描写には目からウロコ。*1
 老スポックの居場所とポッドの着陸地点と前哨基地がたまたま都合よく偶然に徒歩圏内にあった謎の説明がないのは残念だし、ラストシーンがあの犬なのはさすがにお遊びが過ぎるような気もするが。*2
 あと、スター・トレック : 最新作紹介 : ヘザーの映画館 : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)で指摘されてる誤訳相当のシーンはp.59とp.309かな。確かにこの小説版のほうじゃないと筋が通らん。

スター・トレック (角川文庫)

スター・トレック (角川文庫)

*1:ただし今日は映画の日! 脚本家が明かす裏設定 - 65491.jp スタートレック特報によると、「映像=正史」主義的には、あれはジョージ兄さんではないそうな。

*2:てか、提督と犬は艦長と犬から少なくとも一世代以上は後じゃないと年表がおかしくなるはずだし。艦長は2112年生まれ、NX-01は2151年進宙、ケルヴィンが沈んだのが2233年、本編はそれから25年後だから2258年。それとも艦長は犬と一緒にコールドスリープでもしたのかしら。