鮎川歩『クイックセーブ&ロード』(ガガガ文庫)
傍目八目的には、二章末でおおむね何があったかは分かったんだから、三章頭ではとりあえず「何も干渉しなければどうなるか」を確認しじっくり作戦を練ればいいと思うんだが、何度もリセットし楽な方向へ進んでるうちに、そういうことを強靱にやり遂げられなくなちゃったんだわな。てか、まさにそれを表現するために間抜けな行動をとらせてるわけだ。正直、邸宅内でのあまりの間抜けっぷりに「なんぼ何でもこれはあり得んやろ」と投げそうになったくらい。
いやぁ、投げなくて良かった。ちょっと短い間に『その日彼は死なずにすむか?』、『サクラダリセット』が続いたおかげで微妙にインパクトに欠ける感はあるけど、優秀賞の受賞も肯ける良いものでありました。
- 作者: 鮎川歩,染谷
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/08/18
- メディア: 文庫
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