いまいち×2

原中三十四『じんじゃえーる!』(HJ文庫)

 また人外ロリか >HJ文庫。いったい何匹目の泥鰌を探してるんだか。

 しかし、これのどこが学園ラブコメとして終始盛り上がりを維持? 奥手の男の子がちょっとした不思議の助けを借りて幼なじみに告白しました、めでたしめでたし、まる。……つばさ文庫か、((いや、高校生にもなって焼き魚の骨を母親にとってもらったり、小学生の妹の貯金箱を勝手に破壊して中身を巻き上げたりする主人公では、教育的に不適切か。)) さもなきゃ性別を反転してコバルトかホワイトハートで出せばよかったんじゃあなかんべか。イラストも、特に表紙、思わず(;´Д`)<デッサン狂いすぎじゃないかそのCGは。49にレスしそうになるレベル。

月島雅也『Re:SET 想いと願いのカナタ』(GA文庫)

 ……とりあえず異世界の住人が「南米原産」とか口走るのやめれ。普通に面白くて良い話、*1 しかもちょっとあんまり見ない仕掛けに感心しただけに、こういうしょうもない瑕疵が気になる。

 それと、ページ数が多くてイラストが少ないくせに、しかもどうやら応募作を編集者がいろいろ指導して改稿させたらしい割にいろいろ説明不足。((複数の世界が並行することで複雑になりすぎてわかりにくいところがありましたので、それを整理するともっとよかったと思いますと指摘しておいてこの状態ってことは、ひょっとして萌えキャラ増量以外の注文は付けなかったのかしら? いや、作者インタビューを読むかぎりでは、かなり中身にも注文を付けてそうだ。)) 悪役が蠢動を始めたのが30年ほど前で「神様」が願いを聞いたのが十数年前なら歪みを正しても悪役とその蒔いた種は残るんでないの? なんでそれで基幹世界はハッピーエンドになるんだ? 日頃は休まない人がちょこちょこ休むようになったのは何の伏線だ?

*1:もっとも冷静に考えると、各話のヒロインにとっては残り2つの世界では救われずそれっきりなのか? だとすると結構嫌な話かも。