雪野静『逆理の魔女』(集英社スーパーダッシュ文庫)

「貴方は、はい、か、イエスか、ヤー、って言えばいいのよ。素敵ね、選択肢が三つもあるわ」

 新井素子さんがなかなかよく出来たお話だと思う。メインは三章と四章なんだけれど、一、二章が、いやみのない登場人物紹介になっている。しかも、主人公が、”ちゃんとした男の子”であり、”異常“に女の子に好かれていない!と誉めてるんで購入。あらすじだけからだと「また良くあるパターンの異能バトル」と思ってたら、ソラが美味しいところ持ってきすぎで楽しい。しょーもない服装のミスやらちょっと視点が分かりにくい点やらが気にならんこともないけど、何よりも単純に「このキャラが動き回るところをもっとみたい」と思える、楽しい一冊でした。

逆理の魔女 (スーパーダッシュ文庫)

逆理の魔女 (スーパーダッシュ文庫)