愛洲かりみ『友だちの作り方』(HJ文庫)

　これは良いね。第3回ノベルジャパン大賞の受賞作の中で一番好きだわ。ぶっちゃけ、タイトルそのままの中身で捻りもなんもないストレートなお話、見せ場も盛り上がりもないしシリーズ化しづらい点、イラスト化しづらい点がマイナスという選評そのままだし正直どっかで聞いたような良くある台詞*1が交わされるだけといえばそれだけなんだけど、それをこんだけ綺麗で読みやすい良い話に落とし込むのって、実はかなりの技巧派なんじゃなかろうか。

友だちの作り方 (HJ文庫)

*1:ただし、「どっかで聞いたことあるような良くある台詞」であることにはちゃんと意味がある。