JAXA|小惑星探査機「はやぶさ」の帰還運用の再開について

スラスタAの中和器とスラスタBのイオン源を組み合せることにより、2台合わせて1台のエンジン相当の推進力を得ることが確認できました。
 引き続き慎重な運用を行う必要はあるものの、この状況を維持できれば、はやぶさの平成22年6月の地球帰還計画を維持できる見通しです。
 現状はAB2基のエンジンの使える部分を使って推力を得ている状態。これは地上試験を行っていない。打ち上げ前に、このような運転があり得ることは想定していたが、そもそもこのような運転はアースの関係で地上での試験ができなかった。
 今回は運がいいと思っている。はやぶさが太陽に近づきつつあり、電力に余裕が出てきつつあったからこそ、この運転が可能になった。もっと地球から遠いところで今回の故障が起きていたら、この方法は使えなかったろう。
電気回路上はダイオードを用いてバイパスできるようにしてあったが、この機能自体は地上での試験ができていない機能であり、本当に万一のためにとっておいたもの。軌道上で初めてやって成功した

 ……なんと言って褒め称えていいかすら思いつかん。ただただ、すげぇ。

せっかくの吉報にこういうことを書きたくないが、我慢できん。

 はやぶさの開発と打ち上げにかかった費用は計約210億円。運用費は年約1億円といい、帰還が3年延びればさらに3億円程度増える。

 もちろん事実関係として何も間違っちゃいないんだが、このニュースを読者に伝えるにあたって、こういう締めくくり方をしないと気が済まないのか、朝日新聞社ってところは。