ISASメールマガジン 第273号 - ISAS | バックナンバー / ISASメールマガジン

 01:ご長寿衛星の話がとてつもなく面白い。

DHUは言ってみれば衛星の主コンピュータで、この時、打ち上げ以降初めてリセット状態になっていた。つまりは打ち上げ後20年間走り続けていた、ということであり、地上の運用支援コンピュータよりもはるかにタフに働き続けていたのであった。DHUの復旧手順を調べるために、おそらく20年間開いていなかった、打ち上げ前の電気的総合試験手順書のファイルをめくると、インクでページどうしがくっついていてぺりぺりと音をたてた。

 起動以降20年間にわたって一度もリセットや初期化なしに動き続けたコンピュータープログラムって、ひょっとしてものすごい記録なんじゃないかしら。