2020年、月に日本基地…探査戦略まとまる : ニュース : 宇宙 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 戦略は2段階で、まず15年をめどに車輪型の探査ロボットを月面に軟着陸させて送り込む……なぜに戦略の報告書で「要素技術として何を使うか」までいちいち明記するんだろう? なんかこう、違うレイヤーというか粒度の異なる話をゴッチャにしてる感があるな。二足歩行か四本以上の多脚か車輪かクローラーかの違いが影響する「戦略」ってなんだよ?*1
 あ、移動能力が必要であることを踏まえれば、ローバータイプが地上での技術成熟度が高く、最も実現性が高いという書き方から見ると、これは「人型二足歩行という迷妄から醒めました」というアピールかな。それでも二足にこだわらないにしても、今までにない性能を備えたロボットの開発を目指すべきだてなあたりを見ると、まだ、探査をしたいのかそれとも探査の場で技術アピールをしたいのか、という根本的な目的レベルで迷いがあるような。
 やっぱ「戦略」なんて語を使うんなら、

  • 人類の将来的な「種の拡散」に向け、生命維持関連は経験豊富な米露にまかせ、それ以外の要素技術を開発を我が国が担う

とか

  • 3He採掘に関する国際競争での勝利を目指し、月面での恒久的な無人機械の活動能力を開発する

とか

  • 科学探査ジャンルに於いて深宇宙(ディープスペース)は米欧露にかないそうにないので、我が国はニッチとして月とNEO天体に絞る

とか、まず大枠なりグランドデザインを語って欲しいよなぁ。

*1:三脚型の重機動メカを開発するってんなら戦略級の決定かもしれんけど。