「月探査に関する懇談会 報告書(案)」に対する意見、及び「ロボット月探査の計画の愛称」の募集について

 ??? やるかどうかを検討してて意見も募集してるのに、同時に名称も募集? それ、なんか手順が錯乱してないか? なんか、↓の危惧通りの「なんとなくなし崩しでなあなあ」*1に進んでるような気がしてならん。

科学探査という点から見てもまだ議論不足であり、外交的にも有人の中印に対してパンチ不足。しかも推進母体が良くわからない。なのに何故、今回、月をやることが日本の国是のようになっているのか?それが僕には全然わからない。まさに「月の亡霊」と戦っているような感じだ。一つ、あり得るとしたら、それは宇宙基本計画にも「特記」され、「月探査懇談会」まで組織されてしまった、政治的な実績の積み上げからもはや逃れられなくなっている、ということなんだろうか?

我が国は、もはや何でもかんでもやれるような財力はない。宇宙開発も、科学探査も、厳選しなければならない時代に来ている。その中で、やりたい人もやりたいことも明確にならず、ビジョンも責任者も曖昧なまま、ただこれまでの積み上げの上に月探査が国是となるとしたら、これは悲劇である。広く深い議論が起こることを、切に希望する。その議論の中で、「僕がやりたいからやります」という人が出てきて、他の科学探査や工学ミッションときちんと比較して、「月探査は国是である」との結論が得られないなら、それは辞めるべきだと思う。

*1:本邦の政治の特質である「三『な』主義」とでも名づけましょうか。