手島史詞『影執事マルクの道行き』(富士見ファンタジア文庫)

 能力バトルものとしてもラブコメとしても、実に安定して高レベルに楽しい。主人公の能力が完全に封じられる舞台で再生能力持ちと対決とか、実に美味しいシチュエーション。ラブコメサイドも、カラー見開きイラストにもなってる二人のガールズトークが、読んでて赤面するほど素敵ですな。この二人にこれだけ思われてるくせにあのヘタレ、と思ったら、今巻はなかなかに凛々しくて格好いいところを持って行き、久々に主人公らしいじゃないか、マルクくん。ま、その後にオチがあるのはいつものこととして。
 ところでプロローグの章扉、これ、「10:30 p.m.」じゃなくて午前だよな?

影執事マルクの道行き (富士見ファンタジア文庫)

影執事マルクの道行き (富士見ファンタジア文庫)