大森望[編]『NOVA 2 −書き下ろし日本SFコレクション』(河出文庫)
前巻に比べるとかなり傾向が違うな。正直、いわゆる「言語SF」「ニューウェーブ」的な、あまり好みではない方向に突っ走ってるような。「ああ、もういいかな」と思ったけど、予告された次巻以降の顔ぶれに思いとどまる。とり・みき、森岡浩之、小川一水、長谷敏司……と並べられれば、さすがに買わざるを得ない。ま、国内SFアンソロジーが出版され続けてくれること自体は大変にありがたいので、なんとかそれが俺の好みのタイプを保ってくれることでもお祈りしようか。
しかし、てことは、本書の「序」の記述と突き合わせて考えるに、大森氏が安全側に振る方が俺の好みに合う方向で、二〇一〇年代のSFらしい
いまの日本を代表するSF
はあんまり合わない、ということなのだな。なるほどねぇ。