ノベルジャパン大賞はどうしてこうなった
今回より優秀賞を金賞、佳作を銀賞に名称変更させていただきました
とのことで、以前の優秀賞・佳作相当なんだそうだが、『すてっち!』と『ハガネノツルギ』はまだしも、この2作はひどい。まぁ、そもそも今回は大賞がなかったようだし、応募作の水準が落ちてんのかね、と思ったら前回を上回る、総数361作品もの応募を頂き
年々レベルの上昇を実感
してるのか。うーむ、選考担当者がごっそり入れ替わったかなんかで、とことん俺の好みに合わない方向になっちゃったのかしら。
谷口シュンスケ『新感覚バナナ系ファンタジー バナデレ!』(HJ文庫)
どこがどう評価されて受賞・発行にいたったのかまったく意味不明。ましてすでに来月に新作の発行が決まってるなんてさらに謎。ま、そもそも「これがいける」と思って執筆し投稿したのも謎だが。無理矢理推測するに、キャラと会話劇だけにアピール点を絞り込んで、あとは設定のアホさで目を引こう、ってなところか。
かろうじてラストで明かされるアルルの動機はちょっとGoodなんだが、あとはもう、どっかで見た要素の継ぎ接ぎ、としか表現のしようがない。なんというか、「意表を突く」ことと「独自性を見せる」ことの区別がついてない、テンプレそのまんまの中身に奇妙な味の外面をまぶせば、それで独自のキャラが出来上がり、という勘違いがあるんじゃなかろうか。
総じて「『スレイヤーズ』以前なら新しかったかも」「つばさ文庫の読者層になら受けるかも」レベル。ともかく、ピークは口絵マンガだったな
という評価に心底から同意。
緋月薙『前略。ねこと天使と同居はじめました。』(HJ文庫)
選評を見て、「HJの新人さんでハートウォーミング系ならとりあえずは買い」*1と思って手を出したんだが……「エロゲーネタ連発に抵抗感のない読者限定」とか説明をつけておいてくれ。おまけにクライマックス、終盤の展開がやや唐突
とかいうレベルじゃねーよ。端的に言って下手。これが銀賞? としか感想の書きようもないわ。