鹿野司氏にはがっかりした。

 それこそ『LOGiN』で「オールザットウルトラ科学」を連載してた頃からのファンだったんだが。*1 何が情けないって、肩書きとして「サイエンス・ライター」を名乗ってる人間が、SF作家なんぞという「嘘を面白く書いてなんぼ」な商売の人から、事実認識に誤りがあるという指摘を含めて批判されてるのに、そこのところはのらりくらりとスルーして、「そういう趣旨じゃない」という弁明に終始してるんだよな。*2
 それと、きくちさんも、外国行ってたとき頭痛薬(だったかな)としてホメオパシーの薬を処方して貰ったことあって、それは臭い嗅ぐとちゃんと臭いがして、薬効があると判断して飲んだって言ってたよと、伝聞の体験談を持ち出して自己の意見を正当化しようとする論法を使うのもいただけない。しかもニセ科学批判界隈での権威者というか有名人の菊池誠氏。まさに、「〜をした/愛用した著名人リスト」は何を意味するか? - 発声練習で紹介されてる「連中の手口」に相似形。
 ま、事実がどうであるかについてこだわるよりも、「科学をネタにちょっと変わった視点を提示してみせる」を優先するのが自分の芸風だ、ということであれば、それはそれでありなのかもしれん。もっともそうなのであれば、「サイエンス・ライター」ではなく、「サイエンス・エンターテイナー」と名乗って欲しいもんだが。*3

*1:劣化したからなのか、もともと俺の目が節穴だったのか、はよく分からん。

*2:これが例えばここが違うよ『天地明察』:参考文献の著者から(0/前口上)|satokenichilab's blogみたいに、作家が事実をベースとしつつ虚実取り混ぜて書いたものに「それは事実誤認を含む」とマジになる学者、みたいな逆の絵柄なら「クソ律儀な」「稚気がある」と微笑ましく眺められるんだが。

*3:これと同類的な意味で。