三菱電機 DSPACE/2010年9月コラムVol.1[いよいよ科学者の出番−古川聡飛行士訓練公開:林公代]

これまでISSで長期滞在を行った日本人は若田光一野口聡一飛行士と技術者が中心だった。「きぼう」の環境が整ったところで、医学博士である古川飛行士の登場だ。
(中略)
 古川飛行士は「同じ科学者として(実験を提案した)科学者の気持ちがよりわかる」と言い、ISSで最大限のアウトプットを出そうと、実験提案者と連絡をとり質問を繰り返し、時には論文まで読み込んで意図を理解する。その実験がなぜ大切かを自分自身がまず納得し、一般に広く伝えたいと意欲的だ。「そこまでする宇宙飛行士はなかなかいません」とJAXA関係者も感心する。

 印象深い一節。そうだよなぁ、考えてみれば、ようやく「建設フェーズ」が終了、これからが「活用フェーズ」だもんなぁ。願わくば、アポロ17号のような「最初に行った科学者が最後に行った科学者」なんて勿体ないことにだけはなりませんように。