ISAS | 月周回衛星「かぐや(SELENE)」による月の裏側の重力場の直接観測について / トピックス

 そういえば月半球不整合問題って、どこまでマジネタだったんだろう。確か、表側と裏側とで地殻(月殻?)の厚みが違うってのはこれで初めて知ったんだ。ググると、現時点で分かってるのってこんなもんか。さすがに5万年前に集中形成されたクレーターは無さそうだ。

この矛盾を解決するために提案されたのが、大地変仮説(Cataclysm)です。これは、以下のようなシナリオです。激しい微惑星の衝突は、月の形成後1億年程度以内に終息し、数億年間静穏な期間が続く。その後再び何らかの原因により小天体の月への衝突頻度が激しい時期(大地変期)を38〜40億年前に迎える。大地変期が終わった後は、隕石衝突頻度が現在にかなり近い低い値になる。
(中略)
熔岩の海は表側に特に顕著な地形で、地球から見えない裏側や極側にはあまり多く分布していません。裏側や極側には、したがってクレーターばかりがある非常に凹凸の激しい地形が広がっており、表とは全く違った惑星を見ているようです。
(中略)
表側の高度はその他の地域に比べて低く、またフリーエア重力異常も大きな正の値を示します。さらに重要なのは、地形高度と重力異常から推算される地殻の厚さが、表と裏では激しく違うことです。表では60〜70キロ程度の厚さがあるのに対し、裏では100キロ程度の厚さと推定されています。