木村心一『これはゾンビですか? 2 そう、私は死を呼ぶもの』(富士見ファンタジア文庫)

 フィクション作品に登場する呪文の文言って著作権等の適用対象なんだっけ? だとしたらこれは、富士見書房の編集者が集英社へ土下座しに行くことになるのかしら。
 それはさておき、まる一冊使ってハーレムと言うよりは疑似家族が楽しんで、そいで次巻で展開する本筋ストーリーの前振り、ということで読み間違えてないかな。何というか、飾り付けが豪勢すぎていまいっちょストーリーを追いきれないような気がしないでもない。もっとも本作に関しては、ストーリーを気にしすぎて飾り付けを楽しめないようでは負けなのかもしれんし、ドラマガの短編が八月も半ばを過ぎた頃ってことは、最終的にすべて丸く収まることになるわけで、気にせず飾りを楽しもうか。