いまいち×2
久遠くおん『桜の下で会いましょう』(HJ文庫)
爽やかな小品、といったところで悪くはない。世界の謎だのややこしい背後の組織だのへの言及をミニマムに抑えて主役たちに話を絞って描写してる*1のも好感度高し。*2
が、これも大賞同様、「期待の受賞作」としては淡泊だよなぁ。それにしても大賞も優秀賞も「実年齢は高いが世間知らずの人外ロリ」って、どんだけ『たま◇なま』にあやかりたいんだよ >HJ文庫。あと、少なくとも本作についてはHJ文庫編集部が改稿指導に関してまともに仕事をしてないんじゃないかと疑わざるを得ない。「ふむ、こっちの大根の方がよさそうだな」 - いつも月夜に本と酒で逐一挙げられてる突っ込みポイント、全ての点に全面的に同意ってわけでもないが、商業出版物として金を取れる水準に達してるとはちょっと思えん。作品全体の雰囲気や流れが気に入っただけに、非常に残念。