小川一水『天冥の標 1 上 メニー・メニー・シープ』, 『天冥の標 1 下 メニー・メニー・シープ』(ハヤカワ文庫JA)

 「ちょ、おいィ!?」と叫ばせていただきます。
 とりあえず最大の謎は「この世界の本当の形状」で、それに関する最大の伏線が「加速度計で計測して400km」「シェパード号に乗らないのは難しい」かな、ルッツとアッシュが嘘つきでない限りは下巻冒頭で語られた星間情勢自体はおおむね真実だとしてよさそう、下巻p.344で「この星」とか言ってるな、とかウダウダ考えながら読んできたが、死んだ死んだ、いっぱい死んだ、うわー、そういや全10巻って事はこれ2冊でお話全体の1割か。そうだよな、1割って事はプロローグだよ。プロローグを一見して本編と関係なさそうにも見えるちょっとした逸話に使うぐらいは、いたって普通のことだよなぁ。