いまいち×2

宇宙建築研究会[編著], 松村秀一/松本信二[監修]『宇宙で暮らす道具学』(雲母書房)

 うーむ、なんでこれだけ面白いネタを扱って、こんなつまらん本ができるんだろう。新しい知見も珍しい図版もあるしきちんと参考文献なんかも載せてるし、個々の要素は非常に良いんだけどなぁ。詰め込み過ぎと統一感の無さだけでここまで駄目になる、という見本だな。

いとうのぶき『あずけて! 時間銀行 ご利用は計画的に』(角川スニーカー文庫)

 ここんとこ時間ネタの良作・佳作((『その日彼は死なずにすむか?』『サクラダリセット』『時に消えたキミと歪曲の十日間』『クイックセーブ&ロード』))が相次いでたんで「そういうブームでも来てるんかな」とwktkしながら読んだんだが……なんでこのネタとそういう設定でハーレムもどきのアクションバトルに走るんだろう? あと、妖精サイドの名前がいくら何でもひどすぎ。シーヌ・ポックル、クッタ・バットレィ、オムカ・エキータ、ゴーリン・ジュウ、シーネ・アッサル……単なるテンプレであり造形に萌えればよい(ただし一体を除く)、感情移入など不要、と宣言してるようなもんじゃなかろうか。